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テルアビブのスタートアップエコシステム、欧州・中東・アフリカでロンドンに次ぐ2位を獲得
テルアビブは、世界で5番目にユニコーンの数が多い都市です。サイバーセキュリティへの投資では世界第3位で、2022年にはスタートアップが17億ドルを調達します。テルアビブは、企業価値が最も高い新興企業のテックハブとして、ロンドンに次いで2位、パリを抜いて1位となり、世界で最も急成長しているエコシステムの1つとなったことが、Dealroomがまとめた新しい報告書で明らかになりました。
テルアビブのテック系スタートアップは、2022年に合計3930億ドルの企業価値を誇り、ヨーロッパ、中東、アフリカの都市の中ではロンドンに次いで2位、アジア・オセアニアでは5位、アメリカ大陸では7位となりました。2018年以降、テルアビブのスタートアップエコシステムは、同時期のベイエリア、ニューヨーク、北京、ロンドン、パリよりも速く、3.5倍の価値で成長しています。
本レポートには、テルアビブ広域で創業し、主要な事業拠点(HQ)をそこに維持したスタートアップと、HQをテルアビブ外に移転したスタートアップの両方からの2022年データが含まれています。そのため、この調査結果は、ここ数週間の政府の司法改革をめぐる広範な社会的混乱に先立ち、多くのイスラエルの新興企業やハイテク企業が経済的・政治的影響を懸念して資金や投資を海外に移すことを促していることがわかります。
テルアビブ本社の新興企業は、2022年に69億ドルのベンチャーキャピタル投資を集め、2021年に集めた88億ドルには及ばないものの、2020年に集めた額のほぼ2倍となります。2022年のEMEA地域におけるベンチャーキャピタル投資総額は、ロンドン、パリに次いで3位、ベルリンよりも上位に位置することが報告されています。
イスラエルのハイテク産業を追跡する非営利団体Start-Up Nation Central(SNC)のデータによると、イスラエルのハイテク新興企業が調達した資金は2022年にほぼ半減し、155億ドルに落ち込みました。投資の下り坂はイスラエル特有のものではなく、ハイテク企業への投資が40%減少したシリコンバレーで起きていることと同じです。
サイバーセキュリティはテルアビブのエコシステムの強みでもあり、サイバーセキュリティのスタートアップ企業は17億ドルを調達し、2022年のベンチャーキャピタル投資全体の約20%を占め、サイバーセキュリティ投資においてベイエリアとニューヨークに次いで世界第3位、ロンドンと北京を上回っています。新興企業の中には、ハイブリッドチーム向けのセキュリティソリューションで8月にシリーズA資金調達ラウンドで1億ドルを調達したTalon Cybersecurityや、6月にシリーズC資金調達ラウンドで1億ドルを調達したクラウドとネットワークのセキュリティ企業Perimeterが含まれています。
Dealroomのレポートによると、金融市場の低迷により、2022年のほとんどの種類の投資ラウンドが減少する中、テルアビブのアーリーステージからミドルステージの新興企業に対するVC資金は32億ドルを集め、かなり安定して推移したとのことです。
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