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2025/07/24

Startup Portfolio

腫瘍学および心血管疾患分野への臨床AIソリューションを提供する"Aidoc"が$150Mを調達

Aidocは、General CatalystとSquare Pegがリードし、NVentures (Nvidiaのベンチャーキャピタル部門)、および米国の主要ヘルスシステム4社 (Sutter Health、Hartford、Mercy、WellSpan) も戦略的投資家として参加したLater Stageラウンドで$150Mを調達した。このラウンドには$40Mのリボルビングクレジットファシリティも含まれており、これにより同社の累計調達額は$370Mとなりました。Aidocは、2019年のSeries Bで$27M、2020年に$47M、2021年のSeries Cで$66M、2022年のSeries Dで$110Mを調達しています。

腫瘍学および心血管疾患分野への臨床AIソリューションを提供するAidocは、医師の臨床判断を支援する基盤モデル「CARE (Clinical AI Reasoning Engine)」の構築を急速に進めています。CAREを活用した2つのソリューションはFDAの承認を得ており、同社はヘルスシステムにおいても大きな成長を見せています。過去1か月にはAdvocate HealthおよびSutter Healthで全社展開を発表しました。同社は、今年2月にはCADt AIソリューションについて米国食品医薬品局(FDA)の承認を取得しました。この承認は、Aidocの肋骨骨折トリアージソリューションに適用されます。

2016年に設立されたAidocは、放射線科、心臓病科、神経血管、血管分野向けのAI搭載ツールを提供しており、今後は腫瘍学分野にも進出する予定です。

現在、Aidocは150以上のヘルスシステムにおいて、年間4,500万人以上の患者ケアを支援しており、3年以内に1億人への拡大を計画しています。主要なパートナーにはMount Sinai Health System、Yale New Haven Health System、University of Miami、Temple Health、Northwell Healthが含まれます。

「私たちのミッションは、診断ミスを減らし、患者の転帰を改善することです。CAREは数十年分のロードマップを数年に圧縮し、すべての患者対応でAIが支援する未来を実現します。これにより、医師は患者が当然受けるべきケアを提供することができます。」とAidocのCEOは述べました。

Aidocは、18のFDA承認アルゴリズムを持ち、エンタープライズグレードのAIプラットフォーム「aiOS」の強化に注力しています。このエンタープライズ用オペレーティングシステムは、ヘルスシステムが複数のAIソリューションを責任を持って導入・管理することを可能にし、リアルタイムのパフォーマンスモニタリング、統合、成果測定を実現します。

aiOSプラットフォームはAidocおよび外部ソリューションの両方をホストしています。

「現在、顧客の69%がaiOS上でAidoc以外のモデルを運用しており、私たちはこのエコシステムの拡大に取り組んでいます。導入されるすべてのソリューションが大きな臨床的インパクトをもたらすことを保証します」と同氏は述べました。

Aidocは、aiOSプラットフォームの強化に向けてAmazon Web Servicesと戦略的提携を結んでおり、またNvidiaとも協力してAI実装のためのガイドライン「BRIDGE: the Blueprint for Resilient Integration and Deployment of Guided Excellence」を開発しています。

オープンエコシステムの実現に注力しており、今回の投資により、AidocおよびサードパーティAIソリューションのシームレスな統合をサポートする取り組みが加速すると同社は述べています。

NvidiaおよびAWSとの戦略的取り組みを通じて、AidocはCAREの市場展開に$150M超を投資し、高性能コンピューティングとAI開発プラットフォームを組み合わせて、モデルの性能、効率性、リアルタイム推論を再定義することを目指しています。

同社は、臨床現場での意思決定を向上させる臨床AIソリューションの開発を進めており、高リスク所見の疑いを検出し、フォローアップを自動化し、患者を迅速に適切なケアに導くことを目指しています。

その目的は、より良い治療成果の実現、認知負荷の軽減、医師の燃え尽き症候群の抑制です。

Aidocは、自社の臨床グレード基盤モデル「CARE」がFDA承認アプリケーションを支え、新たな適応症の開発を最大20倍高速化すると主張しています。同社はすべてのモデルをCAREに移行する計画であり、3年以内にCAREは大幅に拡張され、がんや心血管疾患を含む臨床的に重要な疾患の90%をカバーする見込みです。

「医師の中核的な業務に関わる場面では、モデルの精度が最も重要です。基盤モデルはまもなく、一般用途におけるChatGPTのように、医療の分野でも当たり前の存在になるでしょう。その構築には最高レベルの人材、強力なインフラ、深い実地経験、継続的な資金が必要です。成功は保証されていませんが、私たちはこのビジョンを実現するためのユニークな立場にあると信じており、それを果たす強い責任感を感じています。」とAidocの共同創業者兼CTOは述べました。
 

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