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ファッション向け生成AIのRaspberry AI、デザインから販売までを1つのエージェント基盤に統合
Raspberry AIは、ファッション製品のライフサイクル全体を1つのAIエージェント型ワークフローにまとめるプラットフォーム拡張を発表しました。デザイン、マーチャンダイジング、ホールセール、マーケティング、eコマースの各領域にまたがってAIエージェントを連結するもので、同社はファッション業界では初の試みだとしています。物理的な製品を市場へ出す工程は、トレンド調査からスケッチ、素材選定、テクニカルデザイン、サンプル作成、フィッティング、修正、承認、生産、撮影まで多数の手順と引き継ぎを重ねる必要があり、衣料品在庫の約40%が毎年売れ残っているとの推計もあります。
利用者は「2027年秋向けのメンズデニム・コレクションを作る」といった指示から着手し、トレンドや消費者データの取り込み、ムードボードの作成、自社の生地ライブラリからの素材検討、生産に使えるテクニカルデザインの生成、モデル着用状態でのアソートメント可視化までを同じ基盤の上で進められます。生成した製品はそのままルックブックやホールセール向けの提案資料、キャンペーン素材、商品詳細ページ、店頭のビジュアルマーチャンダイジングへ展開できます。同社は、デザイナーやマーチャンダイザーが各段階でエージェントの出力を確認し、判断を加える設計だと説明しています。
同社によれば、SKIMS、ALO、Savage X Fentyが顧客に加わり、Oscar de la Renta、Walmart、TJX、Beyond Yoga、Columbia、Steve Madden、Tapestry傘下のKate Spadeなどが既に利用しています。導入企業では市場投入までの速度が2〜5倍、サンプル費用が60%減、撮影費用が80%減、生産費用が75%減といった効果が出ているとしていますが、いずれも同社の公表値で第三者による検証は示されていません。色の領域でも取り組みを進めており、ニューヨーク・ファッションウィークの2027年春夏シーズンに向けてPantoneと協業し、同社のカラートレンドレポートに基づく素材とムードボードを生成しています。
Raspberry AIについて
Raspberry AIとは、2022年に設立されたアメリカの生成AI企業で、本社はニューヨークにあります。創業者のCheryl Liuが最高経営責任者を務めています。ファッション業界のクリエイター向けに、テキストや参照画像からデザイン案を生成し、テクニカルパックやCADファイル、ムードボードの作成までを支援するソフトウェアを提供しています。近年はマーケティングやeコマース向けの素材生成へも領域を広げています。着想から商品化までの時間と費用を縮め、ブランドが需要の変化に速く反応できるようにすることを目指しています。
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