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2026/09/15

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国産基盤モデルのSakana AI、医療AIのアイリスが医師向け検索ツールEvidence Finderに日本語特化モデルを採用

医療AIを手掛けるアイリスは、同社が提供する医師向けのエビデンス検索ツールEvidence FinderにSakana AIのモデルを用いることで合意したと発表しました。Evidence Finderは、引用文献の透明性と、事実でない内容を生成してしまうハルシネーションの抑制を重視した機能です。医師の質問に対してPubMedなどの文献検索とAIによる回答生成を組み合わせ、引用文献を明示しながら回答を示します。AIが引用した文献が実在するかを自動で検証するVerify機能を標準で備え、医師が一次文献へ速やかに到達できる導線を用意しています。詳細なアルゴリズムは特許出願中で非公開ですが、アイリスが開発したアルゴリズムとSakana AIが開発したアルゴリズムを組み合わせて実装されます。

性能の裏付けとして示されたのが、医師国家試験を用いた評価です。Sakana AIの日本語特化モデルSakana Namazuを用いたEvidence Finderのモデルで、今年2月に実施された第120回医師国家試験を解いたところ、500点満点中482点にあたる96.4パーセントの正解率を達成し、回答完遂率は100パーセントでした。アイリスによれば、公開情報を元に確認できる範囲で、経済産業省のGENIACが指定する国産基盤モデルを用いた評価の中では最高得点にあたります。ただし条件には注意が必要です。製品版のEvidence Finderは画像を伴う問題に対応せず、文章での質問にのみ回答する仕様です。今回の評価は、実際の製品に課している画像の拒否などの制約を外し、モデル本来の性能を測る目的で実施されたものだと明記されています。比較は同社調べによるもので、第118回以降の評価結果を対象としています。

アイリスは、国産AI、いわゆるソブリンAIの活用を、政府が骨太方針2026などで進める医療行政やデジタル化の重要な取り組みと位置づけています。技術と規制が交わる領域で先進的な事例を社会に提案し臨床実装していくことで、日本の保健医療を豊かにすることを目指すとしています。なおEvidence Finderは医療機器ではなく、一般的な医学情報の提供などを行うもので、特定の患者の診断や治療、予防を目的とはしていません。Sakana AIにとっては、文章としての自然さより出典の正確さが問われる規制領域へ、日本語特化モデルの用途を広げる案件となります。同社は国内大手との提携を通じた企業向け展開も進めており、今回はその流れに医療分野が加わる形です。


Sakana AIについて
Sakana AIとは、2023年に設立された日本の人工知能企業で、本社は東京にあります。GoogleでTransformerの論文に加わったLlion Jonesと、同社で研究を率いたDavid Ha、伊藤錬が共同創業し、David HaがCEOを務めます。自然界の群れの振る舞いに着想を得て、巨大な単一のモデルに頼るのではなく、複数のモデルを組み合わせたり進化的に統合したりする手法の研究開発を進めています。日本語に特化した基盤モデルの開発と、国内企業や公共分野への実装を事業の軸としています。

 

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