1. Home
  2. News
  3. 量子制御のQuantum Machines、NVIDIAのCUDA-QとNVQLinkを使い実機の量子ビットまで一気通貫の実行に成功
2026/09/15

Startup Portfolio

量子制御のQuantum Machines、NVIDIAのCUDA-QとNVQLinkを使い実機の量子ビットまで一気通貫の実行に成功

Quantum Machinesは、NVIDIAのCUDA-Qで書いたプログラムを、実機の量子ビットとPPUと呼ぶ古典プロセッサにまたがって端から端まで実行することに、制御機器を手掛ける企業として初めて成功したと発表しました。接続にはNVIDIAのNVQLinkを用いています。CUDA-Qは、量子コンピューターとGPUを組み合わせたスーパーコンピューティングのためのNVIDIAの公開基盤で、古典計算機と量子計算機の双方が従える形で命令を記述できるようにするものです。これにより開発者は、量子と古典の計算資源を無理なく共有するアプリケーションを書けるようになります。NVQLinkは、量子制御装置とGPUの間をマイクロ秒単位の速さでつなぐ接続方式です。

実証では、CUDA-Qで一度書いたコードが、量子プロセッサ、GPU、CPUを単一のシステムとして扱う同社の制御基盤の上で実行されました。処理は部分ごとに適切なプロセッサへ自動的に振り分けられ、一連のやり取りは100万分の1秒ほどで完了しています。開発者はPython、C++、同社の記述言語QUAなど、量子分野で使われてきた言語のまま作業でき、従来は専門知識を要した低水準の制御シーケンスを手で書く必要がなくなります。同社はこの実行をトロントで開かれたIEEE Quantum Weekで実演しました。

技術面では、NVQLinkを自社のQuantum Machines Orchestration Platformに組み込み、量子ビットを駆動し読み出すハードウェアを、低遅延の接続でNVIDIAの高速計算基盤に直結させています。開発者がCUDA-Qでプログラムを書くと、量子演算はQPU上で実行され、その最中にCPUやGPUを実時間で呼び出せます。同社の制御系がそれらの演算を、量子ビットを制御し測定するための精密なタイミングの信号へ変換する仕組みです。要点は速度にあります。測定データが古典プロセッサへ届き、その判断が量子制御系へ戻るまでがマイクロ秒で済むため、量子誤り訂正のような将来の処理に必要な実時間のやり取りが成立します。CTOのYonatan Cohenは、NVIDIAとは長く協働してきたとしたうえで、これらの技術と道具がまとまり、量子分野の開発者が大規模な量子コンピューターの実現へ速く進めるようになったことを喜ばしいと述べました。NVIDIAで量子製品を統括するSam Stanwyckは、量子プロセッサはGPUやCPUと密に連携する単一のシステムとして働いてはじめて変革をもたらすと語っています。


Quantum Machinesについて
Quantum Machinesとは、2018年に設立されたイスラエルの量子制御企業で、本社はテルアビブにあります。ワイツマン科学研究所で博士号を取得したItamar Sivan、Yonatan Cohen、Nissim Ofekが共同創業し、Itamar SivanがCEOを務めます。主力製品は、量子ビットへ精密な信号を送り測定結果を即座に処理するQuantum Orchestration Platformと、専用の記述言語QUAです。量子プロセッサそのものではなく、それを動かす制御と統合の層を担うことを事業の軸とし、デンマーク、ドイツ、フランスにも拠点を置いています。

 

TagsDeepTechUnited States

関連ニュース

Contact

AT PARTNERSにご相談ください