Startup Portfolio
法人支出管理のRamp、北米以外で初となる英国進出を果たしAIトークン費用の可視化を前面に
Rampは、北米以外では初めてとなる英国での提供を開始し、ElevenLabsを顧客として獲得しました。進出の下地となったのが、今年に入って実施したスウェーデンの決済基盤企業Billhopの買収です。これにより同社は、英国とEUの双方で決済に関する規制上の認可を得ました。欧州ではロンドンとスウェーデンに拠点を持ち、これまでにカナダへも展開しています。国際展開を担当するバイスプレジデントのJacob Wallenbergは、英国には欧州で最も成長の速い企業が集まっており、自社の製品はそうした企業に合わせて作られていると述べ、ロンドンに常駐の体制を置いていることを強調しました。
前面に押し出しているのが、AIのトークン費用を可視化する機能です。同社によると、顧客全体のAI関連支出は2025年6月以降でおよそ21倍に増えました。トークンの費用はこれまでの費目とは性質が異なり、利用量に応じて日ごとに大きく振れるうえ、提供元、モデル、チーム、案件、APIキーにまたがって分散するため、経理部門が実態を把握しにくいと同社は指摘しています。同社の基盤では、費用をモデル別やチーム別に分解して評価できます。夏から受け入れを進めてきた英国の顧客のうち、ElevenLabsは請求書払い、法人カード、AIトークン費用の管理を同社の基盤で運用しています。顧客にはCRMのAttioも含まれます。
Rampは、決済、法人カード、取引先管理、購買、出張手配、記帳の自動化をひとつにまとめた製品を提供しています。顧客数は7万社を超え、VisaやUber、Spotifyのほか、AndurilやFigmaも名を連ねます。英国の法人カード提供ではVisaと連携し、自社の支出管理基盤とVisaの決済網を組み合わせます。英国市場では、同じくアメリカ発で進出を進めるBrexと直接ぶつかるほか、欧州のSpendesk、Payhawk、Pleoとも競合します。同社は1年足らずで評価額をほぼ3倍に伸ばし、6月の調達では440億ドルの評価を得ています。
Rampについて
Rampとは、2019年に設立されたアメリカの法人向け金融サービス企業で、本社はニューヨークにあります。Eric Glyman、Karim Atiyeh、Gene Leeが共同創業し、Eric GlymanがCEOを務めます。法人カード、経費精算、請求書払い、購買、出張手配、記帳の自動化をひとつの基盤にまとめて提供しています。支出を増やすのではなく減らすことを価値として掲げ、無駄な支出の検知や自動仕訳によって経理部門の作業時間を削ることを事業の軸としています。顧客は7万社を超えます。
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